| |
| ●種類 |
シロアリは世界に2891種類が知られ、日本には22種が定着しています。この中で、建築物を加害するのは...
・ヤマトシロアリ
・イエシロアリ
・ダイコクシロアリ
・アメリカカンザイシロアリ
・タイワンシロアリ |
 |
| イエシロアリ |
|
の5種類が、主なものとしてあげられます。
熊本で発見されるシロアリにはヤマトシロアリ・イエシロアリの2種類があります。 |
| |
| ●性質(生態) |
| |
| 1.シロアリは完全分業制 |
| シロアリは集団(コロニー)で生息し、コロニー内には様々な階級があり、それぞれ仕事を分担しています。 |
| ・生殖階級 |
女王と王で、産卵に専念する階級です。
アリや蜜蜂の女王は一回の交尾で体内に精液を蓄えることができますが、シロアリの女王にはその能力がありません。常に女王アリと王アリが一緒に生活しています。 |
| ・職蟻階級 |
| いわゆる、働きアリの事で、コロニーの90〜95%を占め、餌の採取・運搬、巣の構築・修理・清掃、生殖階級や幼虫、兵蟻などの世話と食物を与える役割を担当しています。木を食べるのはこの職蟻です。 |
| ・兵蟻階級 |
| 外敵からの防衛にあたる階級です。大きな顎を持っていますが、餌は職蟻から口移しでもらうだけで、餌を採ることはしません。コロニーの2〜3%程度生息しています。 |
| |
|
| ・有翅虫(ゆうしちゅう) |
| 一般的に羽アリと呼ばれる種類です。コロニーが発達した場合、巣を分化する為に発生します。生殖能力のあるアリが有翅虫になります。 |
| ・ニンフ |
これは、生殖階級の予備軍となる種類です。
有翅虫、つまり、羽アリになってコロニーから分かれたり、コロニーの生殖階級がいなくなったりした場合、次の生殖階級になったりします。 |
|
| |
| |
| 2.シロアリの種類の違いによる、生態の違い。 |
| シロアリは種類により異なった生態を持ちます。これにより、シロアリの種類を見分けることができます。(ここでは熊本で主に見られるイエシロアリとヤマトシロアリの生態について見ていきましょう。) |
| ・兵蟻で見分ける方法 |
シロアリの階級の中で述べた、兵蟻で容易に見分ける事ができます。
その前に、まずコロニーの中で兵蟻の見分け方を述べます。
兵蟻の特徴は、比較的体も頭部も大きく、頭部は赤みを帯びています。発達した大顎を持っています。このように頭に色の着いているのが兵蟻です。 |
| ヤマトシロアリ |
頭部が円筒形で、全体の2分の1程の大きさの頭を持っています。 |
| イエシロアリ |
頭部が卵形に近い形をしており、全体の3分の1程度の大きさをもっています。そして、イエシロアリは外敵を威嚇するために、額線という器官をもち、額線から白い粘液を吐き出します。ですから見かけで判断できない時は頭部を突ついてみるといいでしょう。 |
|
・職蟻階級 |
いわゆる、働きアリの事で、コロニーの90〜95%を占め、餌の採取・運搬、巣の構築・修理・清掃、生殖階級や幼虫、兵蟻などの世話と食物を与える役割を担当しています。木を食べるのはこの職蟻です。 |
| ・有翅虫で見分ける方法 |
| ある時期になると、羽アリが集団で飛ぶ事があります。この羽アリでも種類を判断することができます。 |
| ヤマトシロアリ |
4月〜5月の昼間に発生します。走光性(光に群がる習性)はありません。 |
| イエシロアリ |
6月〜7月の夕方から夜にかけて。走光性があります。 |
|
このように、季節や発生時間、又走光性等で判断できます。
しかし、あくまでも目安ですので、確実な判断はプロに任せるのが安心です。シロアリの種類により駆除方法が違いますので種類を間違えると容易に駆除できなくなります。
黒アリにも羽アリがいますが、黒アリの羽アリとシロアリの羽アリの見分け方は長くなりますのでここでは省きます。 |
|
| |
| |
| 3.シロアリの種類の違いによる、加害状況の違い。 |
| シロアリは種類により、加害状況も違います。ここではその違いについて述べていきます。 |
| ヤマトシロアリ |
比較的、湿って腐朽した木材を好み、建物の下部材を加害します。加害速度は比較的ゆっくりです。
古い建物での被害が多くなります。食害痕は汚く、外から見ても被害が確認できます。 |
| イエシロアリ |
湿った木材だけでなく、被害は建物全体に及びます。加害速度は速く、その被害は甚大です。古材より新材を好んで加害する習性があります。食害痕はきれいで、外見上、被害が確認できない事もあります。 |
|
| |
| ●侵入経路 |
| シロアリは湿気を好み、乾燥を嫌います。その為家屋への侵入で最も多いのが、床下からの侵入です。(侵入の経路と識別方法を見てみましょう。) |
| |
| 1.侵入経路 |
| ・蟻道(ぎどう) |
通常、屋外の切株や、木の杭などをきっかけに地中を通り、家屋に侵入します。地中から、家屋へ侵入する際、土の外へ出なければならない時、シロアリは乾燥しないよう、外気や光に触れるのを嫌いますので、トンネルを作ります。
このトンネルの事を蟻道と呼びます。この蟻道が確認できれば家屋へのシロアリの侵入を確認することが出来ます。 |
|
|
| 床下に造られた蟻道 |
|
| ・蟻土(ぎど) |
家屋に侵入したシロアリは加害部位で、木の割れや、板の隙間など、外気が侵入しそうな所に土を詰めます。この土の事を蟻土と呼びます。蟻道と同じように、この、蟻土が確認できる家屋はシロアリの侵入を確認できます。
このように蟻道や蟻土でルートを確保したシロアリは、柱などの木部を食料として、被害を拡大します。 |
|
| |
| |
| 2.識別方法 |
| ・目視 |
| 主に床下等で、蟻道や蟻土がないかを見てみます。 |
| ・打診 |
| シロアリは木部の内部を加害します。外見上はきれいな柱でも内部が食害で空洞ということも珍しくありません。その為に、ハンマーなどで、床下の柱等、木部を叩いて、空洞音がしないかを確認します。 |
| ・その他 |
家屋の変形や、床がブカブカする、建具の動き悪い、壁や天井にシミが出来た。家の近所や、家屋の中で羽アリを見た。
これらもシロアリの侵入が原因によって起こる事があります。 |
| |
|
| ●シロアリ豆知識 |
| シロアリについての雑学を少しだけ・・・ |
| ・シロアリは蟻じゃない? |
シロアリは蟻といっても蟻の仲間ではありません。どちらかというとゴキブリに近い生き物なんです。
蟻は、卵→幼虫→さなぎ→成虫 という完全変態の形をたどりますが、
シロアリは、卵→幼虫→成虫という、不完全変態で成長します。これはゴキブリも同じです。 |
| ・シロアリはコンクリートを食べる? |
| たまにシロアリがコンクリートに穴を開けたという話を聞いた事はありませんか?これはシロアリがコンクリートに、強力なアゴで穴を開けるのです。ですから、住まいの床下がコンクリート張りであっても、シロアリの侵入を防ぐ事は出来ないのです。業者によっては、蟻酸でコンクリートを溶かすという話を信じている方がいるらしいのですが、シロアリは蟻酸をもってません。残念。 |
| ・シロアリはあったかい時だけしかいない? |
シロアリを目にするのは、羽アリが飛ぶ時位しかないので、シロアリが活動するのは春から秋位と思われる事が多いようですが、シロアリはほぼ1年中活動します。羽アリは巣別れの為に発生するだけで、人目に触れない所で働き蟻がせっせと被害を拡大しているのです。
通常シロアリは南方の生き物で、寒さには弱いのですが、近頃の住宅は気密性が高く、1年を通して気温の変化が激しく ならないように造られています。その為、年間を通してシロアリが活動できるのです。 |
| ・シロアリって白い? |
シロアリというくらいですから、基本的に白い色をしています。羽アリや兵隊アリは色がついていますが、働きアリは白く、初めてシロアリを見ると、黒いアリの幼虫と間違えることもあるみたいです。
ちなみに海外には白くないシロアリもいます。 |
| ・シロアリの食べ物は? |
| シロアリの餌は木です。ですから、木を原料にした紙も食べます。新聞やダンボールを屋外に積んで置くとシロアリが寄って来やすくなります。 |
| |
|